覚醒
「でも先生と生徒って立場は
本間きついやろ?だからな、
なんかあったら俺も力になるで」


広松先生は本当に優しい。


「ありがとう!嬉しい」


もうすぐ授業が始まる。
急いで走って教室へ戻った。


「遅かったねぇ~今日。
先生と何かあった?」


耳元で加世ちゃんが聞いてきた。


加世ちゃんには先生に告られたことを
真っ先に伝えた。それは加世ちゃんを
信用しているからだった。


でも知られたくない人、歩夢に
知られてしまって私は先生との関係を
暴露されることを恐れていた。



いつか広まったら私は
先生を愛せなくなる。



「う~ん・・・いろいろね!後で話すよ!」


大丈夫・・・だよね!
だって加世ちゃんだし、
聞いても他の人には言わないよね!



こんな軽い気持ちだった。
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