覚醒
「そうなの・・・2年前に」


やっぱり塾生だったのね。


「2年前ですか・・・」


何も考えずに言っていた。



「私最後まで塾に残れなかったの。
卒塾生と言うより、途中でやめた
情けない生徒よ」



残れなかった。
途中でやめた。
2年前・・・・。
そして広松先生の事ばかり。



「それって自分の意思じゃ
ないですよね!?
何かあったからですよね!?」



私は気付いた。

この女性が広松先生の彼女。

古田絵里さんだと。



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