覚醒
「待って、橋本」

私は走る勢いを止めた。


「絵里と会って・・・何から話したら
いいか分からない。絵里は俺と
会うことを拒んだりしていない?」


広松先生は絵里さんのことを
心配していた。



「大丈夫。昔のまま話せばいいよ。
絵里さんが会いたいって言ったから
私が先生を呼びに来たんだから」





「そうなのか。じゃぁ行くわ」




その気になってくれた先生と
絵里さんがもう1度スタートラインに
立って、一歩を踏み出すことを
私は願っていた。


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