覚醒
その全く別の立場から
すれ違いが生じ、


「別れてほしいんだ。
理由は、聞かないでくれ」

そう先生に告げられた。


先生の傷を癒せる力が
足りなかったことは
真紀自身がよく知っていた。


席替えをした時、真紀は
窓側の席になった。


運動場にいる先生の必死で頑張る姿を、
真紀が涙をこらえて見ていた。



授業も無視して真面目な真紀が
先生を見ていた。


それでも全力で思いを伝える真紀を
身近にいる私が1番最初に
忠告できたことだったのかもしれない。


< 16 / 162 >

この作品をシェア

pagetop