覚醒
お母さんの言葉は忘れて、
自分がしっかりしていれば
ちゃんと行きたい高校だって行ける。


勝手だけど、こっちにも言い分はある。


手に力を入れて、塾へ毎日行った。
初めての日、私は知らない先生を見た。


実際面談した先生の名前も
分からなかったけど。


「こんにちは。」
この塾では、挨拶は基本らしい。


加世ちゃんはいなかった。
とりあえず周りを見わたしても、
知っている人はいない。


新しい友達を作るところから始まるんだ。
わくわくする反面、少し不安があった。


結局先生の名前も知らず、
授業が始まった。
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