覚醒
その場の妙な空気に絶えられず
教室をでた。


行くとこがない。
トイレに行くか。



「奈菜!おはよーう」



鏡の前でリップを塗っている
歩夢と会った。


歩夢とは同じ中学校で、
1年の時だけ一緒のクラスだった。



そんなに仲はよくなかったが、
話ぐらいはしていた。



「おはよう!」



私の顔色に気付いたのか
「どしたん?何かあったん?」
と聞かれた。


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