覚醒
台所でいたお母さんは、
あんたそんなこと言って
いいわけ?と今にも言いそうな
顔をしていた。



1人っこだから何を言ってもいい。
たった暴言を1つ吐いたところで
怒られはしない。
そういう気持ちが、裏となった。



私はお父さんが大嫌いだった。
お母さんもそこまで好きではないが
お父さんよりましだと思っていた。



もし離婚するならお母さんにつこう。
そこまで1人で考えていた。



だけどお母さんには経済力が無かった。
すべてお父さんが、汗水流して
働いたお金で賄っていたからだ。
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