氷の歌姫
どうして私だったんだろう。
私が ーーーお祖母様の孫だから?
それとも ーーーこの見た目のせい?
ーーー氷の力のせい?
うつむいたまま、何万回と繰り返してきた問いを自らに問う
血が出るほど唇を噛み締めーーー
「シェル・・いや、シェルノリア
いい加減にしろ。
何考えるか分かってるぞ。
・・・・・もうやめろ
お前が傷つくだけだ。」
小狼の手が、私の頭を撫でる
「立てるか?
扉の向こうで皆、心配してるぞ。」
「・・・・・抱っこ」
「了解」