【短】Blue-Sky-Blue
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「剣人。勉強進んでるの?」

部屋で本を読んでいると母さんが入って来た。


「母さん……進んでるよ」

「そーお?ねえ、もうあの子とは別れたの?母さん会いたいわ」

「うるさいな」


母さんにはウンザリする。

絢莉を気に入ってからいつもこうだ。


「父さんが帰ってくるだろ、もうすぐ」


母さんの顔色が変わる。


「あんたまさかそれで?」


「…他に何がある」


ひき逃げで捕まった父親が。

そんなの絢莉には重すぎる。


いつも笑っていてほしかった。

周りの目なんか気にして欲しくなかった。


だから。







「これで、良いんだ」



決意したはずなのに、どうしようもなく絢莉に会いたい。

絢莉。


「ごめんな…」









急に携帯が鳴った。


綺麗な空だ。




Fin.
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