俺じゃなきゃダメにしてあげる【短編】
あたしが全て悪い…
「何で……?」
朱は悪くない
先輩と後輩って言う厚い壁に負けたあたしが悪い
…だけど、
足りなかった。
先輩との愛が足りなかったんだ。
このままだったら
先輩と別れてしまうかも…
そんなの嫌だよ…
「…ご、ごめんなさいぃ…あたしのこと嫌ってもいい…でも、側にいたいです………」
堪えきれない涙が小春を襲った
朱に、小春の気持ちが痛いほど伝わる。
朱だって、小春が物足りなさを感じていたなんて、ずっと分かっていた。
小春がこうなってしまったのも、俺に責任がある。
お互い自分を責めていた。