匿名希望さん、こんにちは。

「ずっと片想いだったんだ…。


中学んの時から好きで、片想い歴四年。


笑えるだろ?」



大浦君はちらっと私を見る。


私は笑わなかったので、また目線を空に戻した。



「…まあそれで、同じ高校に入れたら、コクろうと思ってた。


で、告ったらオッケーしてもらえて。



俺スッゲー嬉しくて。



……でも、四週間経ったら、フラれた。


思ってたのと違うって言われて。



あー、終わったんだって思った。



俺の片想いの四年間は、たったの四週間で終わったんだ。」


そこまで言って、大浦君は目を腕で隠した。


でも腕の隙間から、光る滴が落ちていた。



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