極上ドクターの甘い求愛
初対面の人と2人きり。
どちらかというと人見知りをしてしまう私は、こういう時にどんな話を振ればいいのかまるで見当もつかない。
チラリ、とメインのフランス料理を黙々と食べてらっしゃる目の前の三上さんを見て、すぐに目線を下げた。
髪にワックス塗りすぎじゃない?テカテカしすぎてて清潔感がまるでない…。
『……食べないんですか?』
「へっ、」
突然私にかけられた声に驚く。目線を上げれば、三上さんが私を不思議そうに見つめていた。
出された料理に手を付けずにいたからだろう。
「た、食べます…!」
『――あの、』
「はっ、はい…!」
三上さんの次の言葉を待ちながら、背筋がピンと伸びるのを感じた。
『――本当、こういうの困るんだけど。』
三上さんの言葉に、私の頭は一瞬で真っ白になった。
こ、ここ困るって…?こういうの?