極上ドクターの甘い求愛
セフレ?
セフレって、セックスフレンド――ってこと?
「そんなのムリに決まって――」
ダンッッ!!
「っ!?」
三上さんの乱暴な左手が、テーブルを力一杯叩きつけた。その瞬間、テーブルの上に乗っていたお皿やグラスが揺れたのが視界の隅っこで見えた。
私の元にやってきた三上さんは、私が座っている横に立ってテーブルに手を付いて、私との距離を一気に縮めてきた。三上さんから香る男物の香水がキツすぎて、体が無意識に三上さんから遠ざかろうと動く。
『…前から、地味な女がベッドでどんな風に鳴くのか見てみたかったんだよね。』
「っ…!?」
至近距離の三上さんから伝わってくるのは、男性というよりもオスだということ。
この人は危険だと脳が訴えているのに、この状況を打破しようという行動一つ起こせない。
人生最悪の瞬間を迎えた時、こんな性格だから結婚できないんだと心のどこかで思った。
「ッ、離してください…!」
『抵抗してるのも今のウチだ。すぐにそっちから俺を求めるようになるんだからよ。』
「~~~っ」
腕を掴まれて、無理矢理に席を立たされる。
その瞬間、肩に羽織っていた白のストールがハラリと床に落ちた。