極上ドクターの甘い求愛



『――繭ちゃん。』


なんだか心がドキドキしてしまって逸らしていた視線を、先生に呼ばれて恐る恐る先生に向ける。


『好きだよ。』

「っ――!」

『この気持ちは、ウソじゃない。繭ちゃんのことが、本気で好きなんだ。俺が困っていると必ず俺を取り巻きの中から助けてくれることも、俺の疲れが取れるようにってチョコをくれたことも、俺が甘党なのを知ってていつも甘めのチョコをポケットに常備してくれてることも――』

「もっ、もういいですからっ!」


恥ずかしさがピークに達してしまって、先生の話を遮ってしまった。

あんな細かいところまで知られてるなんて、知らなかっただけに恥ずかしい。

いつもポケットに常備していたチョコは、甘いものが苦手な私にピッタリのビターチョコレートだった。だけど、先生にチョコがほしいとせがまれるようになってから、先生の口に合うように甘めのチョコも常備しておくようにしていたんだ。

まさかそのことまで先生にバレていたなんて――恥ずかしくて死にそうだった。


「先生のお気持ちは充分伝わりましたからッ…それ以上言っていただかなくても結構です…!」

『そう?俺は言い足りないくらいなんだけどなぁ。』

「っ……」


ウソでしょう?あれで言い足りないって…どれだけ言うつもりなの?

これ以上言われ続けたら、私…本当に心不全で死んじゃうよ?



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