極上ドクターの甘い求愛
『ねぇ、繭ちゃんって鈍感?それとも天然のSなの?ね、そうでしょ?』
「はい?先生、何言ってるんですか?」
本当に、いきなり何なんだ。鈍感とか、初めて言われたんですけど。天然のSって…心外だ。
相変わらず先生の思考回路が理解できていない私は、絶対そうだ、と言っている岩崎先生に首を傾げるしかない。
「私、鈍感なんかじゃありません。」
『そういうところが鈍感なの。』
「なっ……そんなこと一度もッ――って、先生、話がズレてます。」
瀬戸くん云々の話から、私の鈍感話に迷走していることに気づいた私は、論点を摩り替えた岩崎先生を軽く睨む。
言いたくないかもしれないけど、私だってこのモヤモヤを何とかしたいんだ。
「…はい、言ってください。」
『~~~っ……嫉妬、したんだってば。』
「――…はい?」
し…っと?
嫉妬って、あの嫉妬?ジェラシーってやつ?
岩崎先生が――?
「えぇええええっ!?」
私から目を逸らして、心なしか頬をほんのりピンク色に染めて、ちょっと拗ねているような表情を浮かべて爆弾発言を落とした岩崎先生を、私は思いっきりガン見した。