極上ドクターの甘い求愛



「そうです、待ってました。…いけませんか?」


だって仕方ないじゃない。

私から先生に接触するなんて、初めてだったんだもん。初めてのことだったから、どうやって渡せばいいのかもわかんなかったんだもん。

……それくらい、察してよ。


『ダメだよ。こんなとこで待ってちゃダメ。大事な繭ちゃんの身体が冷えて、風邪でもひいたらどうすんのさ。』

「こんなの大丈――」

『俺が許さないよ。繭ちゃんが風邪で倒れたら、会えなくなるじゃん。』


……っ

何を言ってるんだろう、この人は。私を思ってなのか、それとも自分のためなのか、よくわからない。

やっぱり岩崎先生の考えていることは凡人の私には理解できないんだと思った。


『まぁでもそしたら、俺が繭ちゃんの看病しに行くけどね。』

「……ッ!」


とんでもないことをサラリと笑顔で言ってのける岩崎先生を凝視する。

私の部屋に男の人をあげるなんて…考えられないと思った。



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