労苦
「俺もそう思ってるんだ。尋常じゃないよな?捜査を妨害する行為って」


「普通、監察官ならそういったことしないですよね。もちろん綱紀粛正はしますが……」


 橋村が軽く息をつく。


 そしてまた街を歩き続けた。


 熱中症になりそうな日が続く。


 連日のように。


 思っていた。


 クタクタだと。


 だが、捜査は止められない。


 必死なのだった。


 持ち場で仕事するのに。


 田村刑事部長や吉村一課長、それに他の上級幹部たちのように、ずっと警視庁で待機というわけじゃない。
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