労苦
 日曜も仕事が終わり、午後九時を回る頃、本部庁舎を出てから、歩いていく。


 疲れはあった。


 夏場特有の、熱による疲労である。


 まあ、一日中外回りすると、誰しもが疲れるのだが……。


 月曜も変わらずに過ぎ去っていく。


 思っていた。

 
 毎日単調だと。


 だが、刑事は常に危険と隣り合わせだ。


 リスクが大きいのは仕方ない。


 犯罪を扱うからである。


 火曜はちょうど月末で、六月も終わり、七月へと入るのだ。


 橋村と組んで長い。


 相方の青年刑事は、推理では幾分鈍かった。





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