労苦
すると30分ほど経った後、前田が来て、
「梶間さん、橋村さん、お二人は何かを探りに来られたのですか?」
と訊いてきた。
「ええ。大村さんがああいった形が亡くなったものですから。……誰が青酸カリを使って殺害したのかと」
「それは分かるようで、分からないことですね。仮に刑事課内にいた誰かが毒を盛ったとしても、すぐに証拠隠滅などを図って、後には何も残らないでしょうし」
「冷静ですね」
「当たり前でしょう。係長の死は痛手ですが、捜査の実権はほとんど平の捜査員が握ってましたからね。……逸早く、三原社長を殺害したホシを探すのが得策です」
「まあ、そう考えるのが妥当ですね」
軽く息をつき、そのまま前田と話をする。
橋村も脇にいて、ずっと聞いていた。
時折、ワックスなどを付けてない髪を掻き揚げながら……。
「梶間さん、橋村さん、お二人は何かを探りに来られたのですか?」
と訊いてきた。
「ええ。大村さんがああいった形が亡くなったものですから。……誰が青酸カリを使って殺害したのかと」
「それは分かるようで、分からないことですね。仮に刑事課内にいた誰かが毒を盛ったとしても、すぐに証拠隠滅などを図って、後には何も残らないでしょうし」
「冷静ですね」
「当たり前でしょう。係長の死は痛手ですが、捜査の実権はほとんど平の捜査員が握ってましたからね。……逸早く、三原社長を殺害したホシを探すのが得策です」
「まあ、そう考えるのが妥当ですね」
軽く息をつき、そのまま前田と話をする。
橋村も脇にいて、ずっと聞いていた。
時折、ワックスなどを付けてない髪を掻き揚げながら……。