労苦
 事の背後で。


 その日、午後5時を回る頃いったん撤収し、車に乗って帰庁する。


 一課のフロアに帰り着いた後、残務をこなした。


 そしてそれから約一週間が経ち、新たな週の水曜になる。


 通常通り、午前8時20分には出勤してきた。


 一課のフロアには橋村がいて、


「……八係も、他の強行犯係のデカたちも目立って動きがないようです」


 と耳打ちする。


「ああ、分かった。……俺も気に留めてないんだ。他の係がどう動こうが、沈黙を守ろうが」


 頷き、デスクに座ってパソコンを起動させた。


 そして課内庶務をこなす。


 慣れていた。




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