労苦
 それから連日、休みなく出勤した。


 そしてまた時が経ち、新しい週の水曜になる。


 いつも通り、午前8時20分には警視庁十階の捜査一課フロアへ行った。


 先に橋村がいて、立ち上げていたパソコンのキーを叩いている。


 一言「おはよう」と朝の挨拶をした。


「ああ、おはようございます、梶間さん」


「いつも早いね」


「ええ。事件捜査があると思うと、おちおち眠れませんから」


 橋村は疲れ切っているようだった。


 無理しすぎるなよと言って、デスクに座り、パソコンを起動させる。


 庶務を始めた。


 若干だるさが残っている。


 もう9月に入ったから、幾分気候はいいのだが……。
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