労苦
 悪の組織を一気に殲滅させるのは無理な話だ。


 だから、小出し小出しにやっていく。


 おそらく組対もそういった形で、神宗会や内部にいる構成員をあぶり出すのだろう。


 別に気に掛けてなかった。


 警察も策は考える。


 随時。


 そして追々次の手を打つのだ。


 俺も橋村もこの事件の捜査に全力を傾注している。


 解決までは程遠いにしても。


 次の週の土曜、通常通り警視庁に出勤した。
 

 ここ一週間ほど、捜査に目立った進展はなかったのである。


 午前8時20分過ぎにはフロアに来ていた。


 橋村が先に来ていて「おはようございます」と一言言った後、パソコンに向かう。



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