労苦
 その後、パーンという銃声が複数回聞こえ、凶悪犯は蜂の巣になった。


 俺や橋村も入っていき、遅れて銃の引き金を引く。


 内田は撃ち殺され、死体は血まみれだった。


 俺がペッと一つ唾を吐き捨て、


「死んで当然だ!」


 と言う。


「ええ。こんな野郎を生かしておく法はありません」


 橋村がそう言い、顔を顰めてみせた。


 内田の死体には10発以上の弾丸が着弾していて、即死だ。


 すぐに警察病院へと送られる。


 皆思っていた。


 いずれこうなると。


 実際、マル被射殺後、刑事たちはビルを後にしたが、晴れやかな気分でいた。
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