労苦
 その日も朝から課内庶務を行った。


 一課のデカがフロア内にデスクを並べている。


 俺も橋村もその中で仕事をした。


 昼になり、庁内の食堂で昼食を取る。


 メニューは豊富にないのだし、揃って適当に定食を頼んだ。


 食事を済ませてから、コーヒーを一杯飲み、地下駐車場へと歩き出す。


 暇はない。


 時間は限られているので、慎重になる。


 南新宿へと車を飛ばしながら、思う。


 矢野原監察官を逃がした警察上層部の人間たちは悪いと。


 それに矢野原は生田を使い、大村係長の口まで封じたのだから……。


 どうも警察内が濁っている。


 事情はいろいろあると思うのだが……。


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