労苦
 警察はまだ、そこまでは突き止めてない。


 思っていた。


 何かしらあると。


 気になる。


 捜査が遅滞しているのだが、とにかく殺人犯と、その人間に関連する輩を追うつもりでいた。


 何せ長引いているのだし……。


 事件はいずれ収束へ向かうと、確信している。


 俺も橋村も、所轄にいる捜査員たちも、一歩も引くつもりはない。


 必ずホシを挙げてみせる。


 昼になり、デスクのパソコンをスタンバイ状態にしたまま、食堂へと向かう。


 食事を済ませ、その後、地下駐車場へ歩き出す。


 いつも使っている覆面パトカーに乗り込み、走らせた。





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