労苦
 そう感じていた。


 じっと前を向き、歩く。


 眠気を感じることも間々あった。


 朝から張り切って仕事すると、午後は幾分眠いこともある。


 仕方ない。


 睡眠も生理現象の一つなので。


 そう思っていた。
 

 帳場に着き、前田がドアを開錠する。


 中へと入り、コーヒーを淹れてくれた。
 

 飲みながら、事件に関し、話をする。


 どうやら所轄のデカたちも、事情を掴んでいるようだ。


 神宗会の当山や池上、田無などの構成員が、三原伸吾を殺害したことを。


 とにかく、逸早く立件する手筈でいる。



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