労苦
 別にそう気に留めてなかった。


 単調さも社会人にとっては、受け入れるべきことなのだ。


 そしてまた時が流れる。


 翌週の月曜も朝から警視庁へ向かった。


 事件捜査ははかどってない。


 俺と橋村はコンビを組み、事に当たっているのだが、正直言って捜査は迷走している。 


 それに神宗会の連中は鳴りを潜めていた。


 まるで警察が手を引くのを待っているかのように。


 思う。


 あの組も不気味だと。


 暴力団捜査なら、本庁でも所轄でもマル暴が当たる。


 捜査一課は強盗、殺人が主だ。


 もちろん、何か事があれば、すぐに出動していくのだが……。



< 492 / 666 >

この作品をシェア

pagetop