労苦
 庶務をこなす。


 キーを叩き、データなどを打ち込んだ。


 とにかく仕事に追われる。


 正午まで単調な作業をこなした後、昼食を取り、そのまま地下駐車場へと向かった。


 車を出し、新宿へと走らせる。


 運転席でハンドルを握りながら、時折、助手席にいる相方の方へと目を移した。


 橋村も連日の捜査で疲れているようだ。
 

 顔色が冴えない。


 だが、別に俺も何も言わない。


 ただ、目の前の仕事をこなすだけだ。


 南新宿の街に着き、車を降りてから、現場へと向かう。


 辺り一帯を見て回り、その後、南新宿署に行った。


 刑事課に入ると、また前田も石川も、他の捜査員も出払っている。

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