労苦
第73章
     73
 その日も遅くまで街を歩いていて、午後7時を回る頃、警視庁に戻った。


 疲れている。


 だが、残務をこなした。


 淡々とした感じで。


 パソコンに向かい、キーを叩く。


 捜査報告なども必ず付ける。


 まあ、進捗状況ははかばかしくないのだが……。


 そして午後9時過ぎに本部庁舎を出た。


 地下鉄に乗り込み、揺られながら帰宅する。 


 ずっと仕事が入っていた。


 非番の日がない。


 上の人間たちも俺や橋村と同じく、日々部署に詰めている。



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