労苦
 食事後、地下駐車場へと向かう。


 雨脚は弱まらずに、ずっと同じ感じで続く。


 車を新宿方面へと走らせていく。


 疲労は滲む。


 普段からずっと捜査漬けだから、尚更しんどい。


 街に着くと、車を降りて、持っていた傘を差した。


 辺り一帯を歩いていく。 


 暇はない。


 事件は膠着していて、厄介だ。


 そう思いながらも、歩き続ける。


 所轄に行くと、刑事課には制服姿の婦警がいて、電話応対などをしていた。


 前田たち捜査員はいない。


 いったん署を出、街を歩く。
< 561 / 666 >

この作品をシェア

pagetop