労苦
「橋村君、今から南新宿署に行ってみよう。帳場立ってるから、そこでいろいろ話を聞くと、分かってくることもあるかもしれない」
と言った。
「ええ。お付き合いします」
橋村が頷き、付いてくる。
現場から所轄署まで、歩いて十分程度だ。
幾分速めに歩いて、だが……。
署出入り口で警察手帳を提示し、中へ入っていく。
刑事課にある帳場に行くと、中には警察官が揃っていた。
ただし、人数は十人程度だ。
殺人事件でこの程度じゃ、とても解決するわけがない。
口にこそ出さないが、そう思っていた。
捜査本部の管理官席に座っていた大村が、俺たちを見つけ、
と言った。
「ええ。お付き合いします」
橋村が頷き、付いてくる。
現場から所轄署まで、歩いて十分程度だ。
幾分速めに歩いて、だが……。
署出入り口で警察手帳を提示し、中へ入っていく。
刑事課にある帳場に行くと、中には警察官が揃っていた。
ただし、人数は十人程度だ。
殺人事件でこの程度じゃ、とても解決するわけがない。
口にこそ出さないが、そう思っていた。
捜査本部の管理官席に座っていた大村が、俺たちを見つけ、