自称異物少女と誠の武士
「あの、離してもらえますか」
「え? あぁごめんね。君があまりにも面白いこと言うものだからつい」
「ついじゃないんですけど」
離してもらえたから、次は誰なのかという疑問を何とかしたいんだけど。
「失礼ですが、あなたは誰ですか?」
「えっ、僕? 僕は……」
なんだこの人怪しいぞ。
まぁどうでもいいや。
それよりも私は新撰組を探さなきゃいけないんだから。
「誰なのかはもういいです。それよりも壬生浪士組みたいな名前の人たちご存じないですか? その方々の屯所を探しいるのですが……」
「今はもう新撰組だけど、何の用なのかな」
この人もしかして新撰組の人間なのかな。
男をまじまじと見つめた。