自称異物少女と誠の武士





そんな私の様子を見て男も私を怪しんでいるようだ。



さっきまでの笑顔はどこにもない。



「誰かもわからない方に話す義理はないです」



「それは僕も同じだよ」



このままこの人に怪しまれて連行されよう。



そうすれば屯所を探す手間が省ける。



「わかりました。じゃあ新選組の局長、近藤勇殿は自分で探します」



「なんで君がその名前を知っているんだい」



「あなたには関係のないことです。失礼します」



その場から立ち去ろうとした時、再び襟を掴まれた。




< 13 / 130 >

この作品をシェア

pagetop