自称異物少女と誠の武士





いつ爆発するのか少し気になり見つめていたのだが、男は結局爆発しなかった。



「おいお前、名前と出身を言え」



なんでこいつはこんなに上からなんだよ。



「どうして名前も名乗らない人に名を名乗り、あまつさえ出身を言わねばならないんですか?」



そう言うと男は私を睨み付ける。



全く怖くないね。



怖いのこの字さえもないよ。



「新選組副長、土方歳三だ」



男は頭を掻きむしりため息をつくと仕方ないといった様子で名を名乗った。



「新選組一番組組長、沖田総司」



もう一人の方もしぶしぶといった様子だった。



偉そうだと感じるのは私だけだろうか。




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