自称異物少女と誠の武士





その反応に土方も沖田も驚きのようだ。



なぜそんなに驚く必要がある。



思ったことを言ったまでだというのに……。



「なぜ、躊躇うんですか。殺せと言っているのだから殺せばいい。あなたは鬼でしょ」



その一言で土方はため息を吐いた。



そして刀を鞘に戻した。



「どうして殺さないんですか?」



「逆に聞くなぜ殺してほしい?」



土方の目は今まで見せた物の中で一番真っ直ぐだった。




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