自称異物少女と誠の武士
そして今に至る、という訳だ。
「なんでいきなり入ってくるんだよ。さっきまで気配消して上に隠れてたくせに」
「副長に挨拶するよう言われたからだ。それにまさか女だとは思わないだろ。貴様こそなぜ女であることを隠している」
焦ってお互い早口になっている。
「勘違いされたままでもたいして支障ないかなって思ったんだよ」
お互い大声になってきたところで、大きく息を吸い、気持ちを落ち着けた。