自称異物少女と誠の武士
山崎side……。
俺は何をしているんだろうか。
桐谷がどんな思いをしていようが俺には関係ないはずだ。
放っておけばいいのになんでこんなことしているんだろうか。
これじゃあまるで桐谷のことを好きみたいではないか。
「もう大丈夫です。落ち着きました」
「そうか。ならいいが」
少し気まずい空気になり、外に出ようと立ち上がる。
「今のことは絶対に土方さんには言わないでください」
苦の表情は変わっていないようだった。