自称異物少女と誠の武士
日向side……。
目を覚ますとそこは見慣れた部屋だった。
部屋を見渡すと机に向かい仕事をしている男の姿が目に入った。
起き上がり起きたことを伝えようとすると気づいたらしく振り返った。
「気分はどうだ?」
土方は近づいてきて顔を覗き込んだ。
「大分楽になりました。すみません、仕事中に眠ったみたいで」
小さく呟く。
情けない。
寝不足だったとはいえ危険意識が足りてなかった。
本当に情けない。
声にならない声とともに自然と涙が溢れてきた。