自称異物少女と誠の武士





「分かってます。私じゃダメなことくらい。ずっと前から分かってます」



思わず声を荒げてしまう。



怒鳴るつもりはなかったが、今までため込んでいたものが全て零れる。



「どこに行っても否定されてばっかり。自分のせいなのは分かってます。でもどうしていつも……。もううんざり」



怒鳴るだけ怒鳴って部屋を飛び出す。



バカみたい。



こんなのただの八つ当たりだ。



最低。



部屋に駆け込み、寝転がる。



何やってるんだろう。



あれはないわ。



馬鹿なことしたな。



「また泣いてるのか」



見上げると山崎がいた。




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