自称異物少女と誠の武士
山崎side……。
頬を赤らめ照れる彼女が愛おしく思える。
俺はこいつのことがきっと好きだ。
腕を引いて、顔をぐっと近づける。
その時俺は無意識だった。
唇が重なる。
唇が離れた後、我に返った。
「悪い、今のは……」
唖然と言った様子で口を開く彼女を見て口ごもる。
だが今言わなければもう伝える機会は来ない気がした。
「俺はお前のことが好きだ。だから今のはそういうことだ」
そう言って部屋を後にした。