自称異物少女と誠の武士
何やってるんだよ。
出来心とはいえあれはまずい。
確実に嫌われた。
「どうしたらいいんだ」
初めてだった。
俺は新撰組のために生きている。
だから弱い人間は好きじゃなかった。
あいつは生意気で上から目線で普通の女と違う感じがした。
でもどこにでもいる女と変わらず、いやそれ以上に弱い人間だった。
泣く時はいつも一人で誰にも悟られないようにいていた。
そんなあいつを支えたいと思っている自分がいた。
「はぁ、あいつ嫌じゃなかったかな」
思い出すとまた顔が火照ってきた。