自称異物少女と誠の武士
男同士で、あいつら男色家だったのか。
そんなことを考えているとなぜか焦りが出てきた。
胸のあたりがもやもやする。
無性にイライラしてくる。
あいつはなんで山崎なんだよ……。
ってそんじゃねぇだろ。
なんで山崎相手にイライラしてるんだよ。
そもそも俺は男色家なんかじゃねぇよ。
なんでこんなにイライラしなきゃいけねぇんだ。
仕事しよう。
「土方さん、入ってもいいですか」
か細い聞き逃しそうな声が聞こえた。
「入れ」