自称異物少女と誠の武士
日向side……。
「失礼します」
中に入って第一声は謝罪の言葉だった。
「先程はすみませんでした。八つ当たりだったかもしれないです」
頭を下げると座るよう促される。
座ると土方はぐっと距離を詰めてきた。
それによりさっきの山崎とのことを思わず思い出してしまう。
無意識のうちに後ろに下がる。
すると土方さんが距離を詰める。
それを繰り返し、背中が壁に当たる。
もう下がれない。
「逃げるな。頼むから逃げるな」
土方の目は真っすぐで目が離せなくなった。