自称異物少女と誠の武士
回想……。
今から一年前の私がまだ中学生で学校に真面目に行っていた時の出来事だ。
唯一仲のいい親友と呼べる女子、緑。
いつも一緒にいて、互いに信頼しあっていた。
ある日、彼女がいじめられていた生徒を助けたことで関係は悪化していった。
「緑ってまじウザいよね。ずっと一緒にいなきゃいけない日向が可哀想だわ」
当然私は嫌だなんて思ったことはなかった。
一緒にいて楽しかったし、緑といる時が一番自然体でいられたから。
だから何があっても彼女のことは守ろうと思っていた。
でも私の思いは一方通行だったから。