自称異物少女と誠の武士





「土方さんは接吻されたとして、その相手に嫌な気は起こさなかったとしても何かに後ろめたさを感じたりしますか」



矛盾しているような気がする自分の感情。



来たものこのため。



ならちゃんと聞かないといけない。



「それは好きな奴がいるってことじゃねぇのか。そいつのことは仲間や友と変わらない好意だが、
他に本当に好きな奴がいるってことだろう」



大人は考え方が違う。



率直な感想がそれだ。



「好きな人ですか……」



考えたこともなかった。ずっと自分は生きていてはいけない。



誰も信じないと思って生きてたから。




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