これが無ければ完璧な幼馴染?
完璧なんかじゃない
初めまして。
桜花商業高校生徒会長の水城瑠璃です。
二年生だけど生徒会長を任命されました。
学校に行けばいつも誰かしら周りにいる。でも、正直嬉しいと思うことは少ない。
だって皆が好きでいる私は、私の作った演技上の自分。本来の私じゃない。
私の両親がともに弁護士で、私は幼い頃からの教育課程が厳しかった。
他の家の子と同じように自由で暮らしたかった。でも、認めてはくれない。
結局、親に従って親の決めた道にしか自分の将来が見えていなかった。
決められたレールをとにかく進んでいただけ。その道すら見えなくなるような生活に変えてくれたのが大切な幼馴染のそらだった。
私が信頼できるのはそらと身内だけ。最近は特に何も文句を言われないからいい。
厳しくなければ大好きな両親だから。
そらみたいに、私も何かに夢中になって打ち込んでみたい。
臆病な私にできる事は少ないんだ。
今の私がしていることは、動画サイトに自分が歌ってみた歌を投稿しているだけのこと。
顔出しなんて絶対にしない。声だけで自分の実力を知りたかった。
ただそれだけだったんだ。それなのに、歌声だけでいろいろな人が応援してくれている。
それだけがだ単純に嬉しかった。喜びや達成感を感じることができたんだ。
初めて見た目じゃないもので評価を得られた。それが純粋に嬉しかったんだ。
その後、色々なものを投稿して声優事務所からオファーを貰い声優になるために頑張った。
駆け出しの新人だけど、アニメやアニソンを歌うことも多くなった。
それでも、私は絶対にライブで姿を出さなかった。
怖かったんだ。外見で評価を得たってたたかれることが怖かった。
ライブでほかの声優さんがいても、私は声しか出さなかった。
一度でもいいからステージに立ってみたいという希望も夢もある。
それと同時に失うかもしれないモノが大きくて、恐怖しかなかった。
結局、私は臆病で卑怯者なんだ…
本来の自分を隠して小学校から高校の今までやってきた。
歌い手や声優としても、姿を見せてなんかいない。
素の自分を出して幻滅されたくないから、私は偽ったまま。
どんどんと自分で嫌な思いを勝手にして、私は偽りを続けていくんだ。
「…卑怯者だなぁ…」
そんな私をそらが好きになってくれる訳が無いんだ。
自分が一番知っているんだから。それでもあきらめたくない。
そらはどんな私でも嫌いにはならないって言ってくれた。それが嬉しかっただけなの。
どんなに他の人が裏切ろうと蔑もうと…そらはそんな事をしないと言ってくれた。
その言葉を信じて、甘えて…そらを縛っていたのかもしれない。
いや、私が縛り付けているんだよね…
何があっても、私はそらのそばから離れないでいるから。
そらにだって好きな人くらい作るし、いつだろう。
でも、私のせいで自由にいられない。迷惑をかけまくっているんだ。
そろそろ、自由になってもらわないと…そらに対する依存を無くさないと…
そう思って離れようとしているのに、私はなかなかできないでいる。
結局、臆病で卑怯者な私は今日もそらと共にいる。
桜花商業高校生徒会長の水城瑠璃です。
二年生だけど生徒会長を任命されました。
学校に行けばいつも誰かしら周りにいる。でも、正直嬉しいと思うことは少ない。
だって皆が好きでいる私は、私の作った演技上の自分。本来の私じゃない。
私の両親がともに弁護士で、私は幼い頃からの教育課程が厳しかった。
他の家の子と同じように自由で暮らしたかった。でも、認めてはくれない。
結局、親に従って親の決めた道にしか自分の将来が見えていなかった。
決められたレールをとにかく進んでいただけ。その道すら見えなくなるような生活に変えてくれたのが大切な幼馴染のそらだった。
私が信頼できるのはそらと身内だけ。最近は特に何も文句を言われないからいい。
厳しくなければ大好きな両親だから。
そらみたいに、私も何かに夢中になって打ち込んでみたい。
臆病な私にできる事は少ないんだ。
今の私がしていることは、動画サイトに自分が歌ってみた歌を投稿しているだけのこと。
顔出しなんて絶対にしない。声だけで自分の実力を知りたかった。
ただそれだけだったんだ。それなのに、歌声だけでいろいろな人が応援してくれている。
それだけがだ単純に嬉しかった。喜びや達成感を感じることができたんだ。
初めて見た目じゃないもので評価を得られた。それが純粋に嬉しかったんだ。
その後、色々なものを投稿して声優事務所からオファーを貰い声優になるために頑張った。
駆け出しの新人だけど、アニメやアニソンを歌うことも多くなった。
それでも、私は絶対にライブで姿を出さなかった。
怖かったんだ。外見で評価を得たってたたかれることが怖かった。
ライブでほかの声優さんがいても、私は声しか出さなかった。
一度でもいいからステージに立ってみたいという希望も夢もある。
それと同時に失うかもしれないモノが大きくて、恐怖しかなかった。
結局、私は臆病で卑怯者なんだ…
本来の自分を隠して小学校から高校の今までやってきた。
歌い手や声優としても、姿を見せてなんかいない。
素の自分を出して幻滅されたくないから、私は偽ったまま。
どんどんと自分で嫌な思いを勝手にして、私は偽りを続けていくんだ。
「…卑怯者だなぁ…」
そんな私をそらが好きになってくれる訳が無いんだ。
自分が一番知っているんだから。それでもあきらめたくない。
そらはどんな私でも嫌いにはならないって言ってくれた。それが嬉しかっただけなの。
どんなに他の人が裏切ろうと蔑もうと…そらはそんな事をしないと言ってくれた。
その言葉を信じて、甘えて…そらを縛っていたのかもしれない。
いや、私が縛り付けているんだよね…
何があっても、私はそらのそばから離れないでいるから。
そらにだって好きな人くらい作るし、いつだろう。
でも、私のせいで自由にいられない。迷惑をかけまくっているんだ。
そろそろ、自由になってもらわないと…そらに対する依存を無くさないと…
そう思って離れようとしているのに、私はなかなかできないでいる。
結局、臆病で卑怯者な私は今日もそらと共にいる。