鬼姫伝説 Ⅰ



なにが物足りぬというのか。
あの化け物に、なにが劣るというのだ。



「この俺が、なにが!!!」




ガン!と床に拳を叩きつける。
怒りが憎しみが抑えられない。

千代への想いが、憎しみへと変わっていく。




あの美しい娘が手に入らぬのなら。





「我がものにならぬのなら・・・」





いっそ・・・。





「時光さま」





伺うように声をかける家臣。
時光は気持ちを落ち着かせ、中にいれた。




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