鬼姫伝説 Ⅰ
呪い
千代たちは鬼羅の小屋に集まっていた。
「琉鬼も、本当にありがとう」
「別に、楽しかったしいいよ」
ヘラヘラと笑う琉鬼。
琉鬼は足をほおりだしべたっと座る。
「でもさぁ。あいつほんとちぃちゃんの事本気なんだな」
「・・・そうなんでしょうか」
「じゃなきゃ、わざわざ自ら迎えになんて来ないでしょ」
琉鬼の言葉にズーンと沈む。
たった一度しか会った事のない時光に、そんな風に思われても困るだけだった。
「ちぃちゃんには、鬼羅がいるのになぁ」
「えっ」
琉鬼の一言に今度は顔を赤く染めた。