鬼姫伝説 Ⅰ
終結の先に・・・
琉鬼が必死に呪いを解く方法を探すが、一向にその方法はわからず途方に暮れていた。
千代はあれから一度も目を覚ますことなく眠ったままだ。
焦り、苛立ち、憤り。
色々な感情がうずめき会う。
「くそ!!!」
ダン!と拳を床に叩きつける。
「鬼羅、イライラしたって仕方ないだろ」
「・・・わかってる。だが」
「わかるよ。俺だって、どうにかしたいって思ってる」
悔しいのは、もどかしいのは皆同じだ。
千代に目覚めてほしい。
千代の笑顔をもう一度見たい。
その思いは同じ。
「千代・・・」
悲しく呼ぶ声が響く。