鬼姫伝説 Ⅰ



鬼羅が千代に視線を移す。
絡まる視線。



吸い寄せられるように二人は重なり合った。




触れ合う唇。




そっと触れた鬼羅の手が千代の身体を優しく撫でる。




ゆっくりと体を離せば、熱を帯びた身体で見つめあう。
恥ずかしそうに頬を染めれば二人は体をそらした。




「・・・っ」




顔を真っ赤にさせそっぽを向く鬼羅。
同じように顔を赤らめ俯く千代。




衝動的なその口づけに自分たち自身が戸惑っていた。







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